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靴支援2016タイトル 

 2016年3月25日、雲南省文山チワン族ミャオ族自治州丘北県の天星郷古勒小学校を訪問し、
 運動靴、楽器、文房具の贈呈と交流イベントを行い、互人多メンバー8名、TARCメンバー4名、
 ボランティア2名の計12名が参加しました。
 今回も上海の日本人マラソンサークル「TARC」さんとの共同プロジェクトで、
 今年は雲南省からこの学校が選ばれました。 

 今回の支援内容は、運動靴405足、メロディオン(鍵盤ハーモニカ)30台、文房具360セットで、
 当日は共青団丘北県幹部、学校関係者の方々のご協力の元、贈呈式と交流イベントが執り行われました。
 各方面で多大なご尽力をいただいた雲南青少年発展基金会の方々、
 支援物品でご協力いただいた阿基里斯(上海)国際貿易有限公司様、鈴木楽器貿易(上海)有限公司様、
 上海文喜実業有限公司
様、他ご協力いただいた全ての方々に厚くお礼申し上げます。

 天星乡古勒小学地図

ライン

  今回の訪問先である丘北県は、雲南省南東部に位置し、面積4997平方km、人口45.9万。
 チワン族、ミャオ族、イー族、ヤオ族、回族、タイー族、ブイ族など少数民族は
 総人口の62.6%を占めており28.7万人、標高1452メートル。

  前日、上海虹橋空港からまず昆明へ飛び、更に飛行機を乗り換えて文山普者黒へ移動。
 そこから更に車で1時間半ほどの丘北県のホテルに到着したのは夜の10時半回った頃でした。
 現地は天気予報通り雨が降っていて、翌日の小学校訪問への影響が心配されましたが、
 翌朝には私たちを歓迎してくれているかのように見事に晴れ渡りました。

  天星郷古勒小学校は宿泊地の丘北市街地から車で約1時間ほどの山間の集落にあります。
 舗装がされていないがたがた道を揺られながら見る車窓からの景色は、
 赤土の畑と勾配のきつい傾斜地の棚田。

 丘北1 丘北2

 少数民族が暮らすこの地域では集落も街も本当に小さく、商店や民家が数軒連なっている程度です。

 丘北3 丘北4

 田畑を耕す牛をいたるところで見かけました。途中にあった建設中の高速鉄道の高架と犂を引く牛の姿の
 アンバランスさに複雑な思いを抱きつつ、車はほどなくして学校に到着しました。
 さて、子どもたちの反応は……。

  私たちの車が着くや否や、子どもたちが駆け出してきて、手を振って迎えてくれました。
 その表情からこの日を楽しみにしていてくれたことがわかり、私たちも嬉しくなりました。
 学校には現地の報道関係者が取材に来ていて、このイベントへの関心の高さがわかりました。
 大急ぎで準備を終え、先生と生徒合わせて300名余りが校庭に揃うと、いよいよ贈呈式が始まりました。

 天星郷古勒小学1 天星郷古勒小学2

  校長先生や来賓の挨拶を聞いている間、真面目に前を向いている子、私たちの方を見てにこにこ笑って
 いる子、後ろの方で少しざわついている子などがいて、子どもの姿はどこでも変わらないものだなと
 微笑ましい気持ちになりました。

 古勒小学3 古勒小学4 古勒小学5

  式典では運動靴メロディオン、文房具を代表生徒数名に前に出てもらい、私たちが直接手渡しで
 贈呈しました。メンバーの1人がメロディオンで「きらきら星」を吹くと、子どもたちの大合唱が始まりました。 人気キャラクターの文房具セットを受け取ってうれしそうに抱える姿も印象的でした。

 古勒小学9 古勒小学10

  運動靴贈呈の後は、TARCメンバーによる交流イベントを行いました。まず、生徒全員で準備体操。
 このような体操をしたのが初めてとのことで、みんなキラキラした表情で溌剌と身体を動かしていました。
 体操の次は、さっそく新しい靴を履いた子どもたちによる2チーム対抗ミニ駅伝をしました。

 古勒小学4 古勒小学5 古勒小学8

 コンクリート敷きの狭い校庭を往復するだけのコースでしたが子どもたちは真剣で、全力で走る彼らを見ている
 子どもたちも又全力で「加油!加油!(がんばれ!がんばれ!)」の掛け声で応援していました。
 青空の下、大人も子どもも笑顔になり、私たちも楽しいひと時を過ごすことができました。

 古勒小学6 古勒小学7

  イベントが終わると、子どもたちは校舎に戻り通常の授業が再開。少しだけお邪魔してその様子を拝見しま
 した。校舎は2008年に完成したものとのことで立派な建物で、寄宿生用の宿舎、食堂もありました。
 一方で、今回届けた運動靴や楽器などの教育用品はまだまだ不足していることを実感しました。
 今回訪問して真っ先に気づいたのですが、子ども達の中に布靴やビーチサンダルなどかなり古くて状態のよく
 ない靴を履いている子が多く見受けられました。スポーツをする機会が少ないとしても、脚はどんな活動に
 おいても基盤となるものですし、成長期にある子どもたちによい靴を届けられて本当によかったです。

  今回の雲南靴支援プロジェクトを通じ、規模の大小ではなく必要なところに必要なものを届ける、それを
 無理なく続けていけたらとの思いを新たにしました。子ども達の笑顔と元気な姿が今後の活動へのモチベーショ
 ンとなり、私たちの背中を押してくれました。