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靴支援プロジェクト 

 2014年3月28日、安徽省長豐県龐古堆(庞古堆:Páng gǔ duī )希望小学へ訪問し、
 運動靴・スポーツ用品等の贈呈式と子どもたちとの交流イベントを行いました。
 このプロジェクトは上海の日本人マラソンサークル「TARC」さんからの、
 バザーで得た収益金を中国の貧困地域の子どもたちへの支援に使いたいという要望によって実現されました。

 
 当日はTARCスタッフ5名と互人多スタッフ6名の計11名で訪問し、長豐県団委幹部の方々のご協力の元
 贈呈式が執り行われました。授業の合間であったため子どもたちとの交流は時間が限られていましたが、
 とても有意義な時間を過ごすことができました。
 長豐県団委幹部の方々、学校関係者の方々はじめご協力いただいた皆様に厚く御礼申し上げます。

 学校の位置

ライン

学校へ向かう道

上海虹橋駅を出発して高速鉄道で約4時間。
車窓からは上海であまり見かけることのなくなった
菜の花畑を眺めることができた。

降り立った駅は「水家湖駅」。
安徽省の省都の合肥から高鉄で約40分の場所である。
駅は大きくはないが高鉄の駅とあってしっかりとした建物である。
高い建物はあまり見当たらないものの、
道路はある程度舗装されていて、民家や商店が点在しており、
郊外の農村といった感じであった。

小学校までの道中、私たちを乗せたバスの前を、
豚を乗せた家畜運搬車がのんびりと走行していく。
また中国内でも有名な苺の生産地とあって、
いくつものビニールハウス群を目にすることができた。


  交流会の始まる前に、
  小学校の中の様子をちょっと見学。
  廊下から教室をのぞくと
  授業中の子どもたちもそわそわ。
みんなそわそわ
図書室、グラウンド
 図書室もあったが本の量が少なく、音楽室も楽器があまり用意されていなかった。
 建物自体は2年半前に竣工され比較的しっかりしていたが、
 書物や楽器などの教材の充実には至っていないようであった。
贈呈式

 緊張した面持ちで式に出席している子どもたち。
 足下を見るとあらかじめ先に届けていた運動靴を、みんな揃って履いてくれていた。
 互人多代表からの挨拶では、その一言一言に頷いている子どもや、拍手をしようとする子どももいた。
 話に真剣に耳を傾けている子どもたちの姿を見て、私たちを迎え入れてくれているのだと感じた。

 代表の子どもたち一人一人へ手渡しで運動靴とスポーツ用品を贈呈。
 伺ったところサッカーボールやバトミントンなどは普段学校で使ったことがないという。
 贈呈式では子どもたちも緊張した面持ちで受け取っていたが、式が終わると道具の周りに集まって来て、
 「早く使ってみたい!」という感じでわいわいにぎわっていた。

TARCさん交流イベント

 贈呈式の後は、TARCさんによる交流イベントを行った。
 まずは一緒に準備体操。だんだん子どもたちのテンションも上がって、笑顔も増えていく。
 体が暖まったところで、2チームに別れて一緒にリレー。
 普段走る事はあっても、リレーをした事が無いということで、私たちはたすきをつないでいくということが
 難しいのではないかと心配していた。
 しかしTARCさんのサポートもあり、たすき渡しも難なくこなし、みんなパワー全開で走り、
 周りの子どもたちも「加油!!加油!!(がんばれ!!がんばれ!!)」とぴょんぴょん跳びはねながら元気に応援、
 とても盛り上がった。
 そんな子どもたちの楽しんでいる姿を見て、このプロジェクトを実行して良かったと思えるひと時でもあった。

様子を見ている子どもたち

 授業が終わった生徒たちも外に出てきてその様子を見ていた。(見ている子どもたちもまた私たちの贈った
 靴を履いてくれていて、とても嬉しい気持ちになった)

 近年中国は経済発展とともに、徐々に内陸部の学校建設も進んでいるのだと思う。
 そんな中でも先に述べた通り、建物自体は整っているが、その中で使う設備や教材が揃っていないという学校は
 中心街を少し離れた場所ではまだまだ一般的なのかもしれない。
 今回の訪問では、たった運動靴という道具一つでも、子どもたちの活動の幅が広がり、新たな楽しみや喜びを
 発見するきっかけになるのだということを確認することができた。
 支援や交流の仕方、それに大きい小さいは関係なく、その時々に子どもたちが必要としているものを
 よく見極めながら、これからも私たちにできることをしていけたらと思う。
 上海での生活の中で気づけないことの多くを学ぶことができたとともに、この経験が私たちにとっても
 これから活動していく大きな原動力となった。

笑顔の子どもたち